- 法律雑学 - ものごとの根拠を探ります.                   (やっしー)
by yoridocoro
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投票状況(○時現在の投票率)

先に、忙しい人のための要点。
・「報道機関のいう『○時現在の投票率』という数字は、選挙当日の投票者数に基づくものであって、期日前投票分及び不在者投票分を含みません」

---
例えば、読売新聞(2012年12月16日15時24分)は、こう書いています。
「第46回衆院選…。総務省が発表した午後2時現在の投票率は27・40%で、前回2009年の同時刻と比べ、7・79ポイント下回っている。」

例えば、読売新聞(2012年12月16日19時29分)は、こう書いています。
「第46回衆院選…。総務省が発表した午後6時現在の投票率は41・77%で、前回2009年の同時刻と比べ、6・63ポイント下回っている。」
http://www.yomiuri.co.jp/election/shugiin/2012/news/20121216-OYT1T00351.htm

これだけでは、41.77%という数字が、期日前投票等の分を含むのかどうか判りません。
投票日当日を迎える前の投票として
 期日前投票(投票日当日に都合の悪い人が、名簿登録地の選管で前日までに投票する)や
 不在者投票(旅行先や滞在地の選管で事前に投票するものなど)
がありますよね。

記事中に
「これは選挙当日の投票者数に基づくものであって、期日前投票分及び不在者投票分を含みません」
と表現することはなんら難しいことではないのですから、必要なことを示していただきたいと思います。

もし元の総務省発表にないのだとしても、記者自身が勉強し、又は疑問点を確認した上で書けばよいことです。
何の数字なのかを意識していれば当然にもつ疑問ではないでしょうか。


期日前投票は、選挙期日(投票日)の前に、投票用紙を直接投票箱に入れており、選挙当日に投票所に出向いてする投票と同じく確定投票となります。
「12月16日の午後6時現在」というなら、その時点で投票がされている前日までの票も含まれていると考える読み手も多いでしょう。
「12月16日の午後6時現在」投票済みだけれどカウントしない、という変則的な数字で報道するのであれば、読み手に対し必要な説明をするのが相当だと思います。


(なお、選管として、投票状況速報に上記注意書きをしているものとして、石川県選挙管理委員会のページがあり、
http://www.pref.ishikawa.lg.jp/senkan/46shugi/sokuhou/documents/tj2030.pdf
こちらでは
『(注)3 「投票率」は「10時」から「19時」までについては、当日の投票者数に基づくもの、「20時30分」については、期日前投票分及び不在者投票分を含めたものである。』
とはっきりした形で示されています)

(12/16 21:30追記:ニュース記事の更新に従い、数字等を修正しました。)
 
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by yoridocoro | 2012-12-16 15:38 | 法律雑学

刑法は殺人を禁止しているか

刑法という法律があります。
刑法は、一定の行為を犯罪と定め、それに対する刑罰を予告しています。(犯罪カタログの提示)

犯罪行為への否定的評価と、行為規範の明示。(刑法の規制的機能)
つまり、犯罪はやってはいけない行為なのだという「評価」を明らかにして、やらないようにと国民に呼びかけているわけです。

ここで、私自身は、「刑法は殺人を禁止している」とは言わないことにしています。
その禁止に対する違反が実際に行われたとき、刑法違反だと言えないからです。
(刑法違反だとするなら何条違反なのでしょう?)
刑法199条は
「人を殺した者は、死刑又は無期若しくは5年以上の懲役に処する。」となっています。
よく読んだ上で、素直に見れば、これに違反することができるのは、裁判官でしょうね。

犯人がしたのは、「やってはいけない」という刑法が示す評価に反した
(刑法が示す規範に反した)、ということ。
そして、私自身はそれを刑法違反とは言わないのです。
(言葉でいえば、「刑法違反の行為」ではなく「刑法に触れる行為」を用いるでしょう)

---
刑法の「人を殺した者は…に処する。」との定め方。
「仮言命題の形式で法律要件としての犯罪とこれに対する法律効果としての刑罰とを結び付けており、直接的には裁判官を名宛人とする裁判規範として定立されたものである。」
(吉川経夫『三訂 刑法総論』6頁。法律文化社、1989.)

仮言命題(かげんめいだい)。条件と帰結を示します。「PならばQである」の類でしょうか。

刑法の定め方。私も上記引用と同様に思います。

  
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by yoridocoro | 2012-12-09 07:06 | 法律雑学