- 法律雑学 - ものごとの根拠を探ります.                   (やっしー)
by yoridocoro
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実刑について

刑事裁判の報道で、「○○に実刑判決」などの表現をよく見かけます。
「実刑」とはどういう意味でしょうか。

広辞苑第六版では
「執行猶予がつかず実際に執行をうける刑罰、特に自由刑。」
とあります。
また、岩波国語辞典第四版では
「執行猶予にならず、実際に受ける体刑。」
とされています。

(「体刑」には、「自由刑」と「身体刑」の意味があります。
懲役や禁錮など、拘禁によって受刑者の自由を奪う刑罰が「自由刑」、
受刑者の身体を傷つけたり痛めつけたりする刑罰が「身体刑」です。
なお、現在の日本では身体刑の制度は存在しません。
上記の岩波での「体刑」は、「自由刑」の意味で使っていますね。)

刑事裁判の主文では
「被告人を懲役1年6月に処する。」
などとその結論部分が示されますが、そのあとに
「この裁判確定の日から3年間その刑の執行を猶予する。」
などと付けば、それは執行猶予になるわけです。
〜猶予する、の言葉が付かないのが「実刑」となります。


さて。以前、全国紙地方版で、
「(共犯の)5人は既に執行猶予付き実刑判決」
との表現に接したことがあります。(平成19年3月30日付け 毎日新聞地方版/青森.)
これは矛盾です。
もしかすると、「実刑」の語を懲役や禁錮などの身体拘束される刑とイメージしているのかもしれませんが、それは誤りです。
刑罰の種別とは関係なく、実際に執行をうける刑罰が「実刑」です。
「執行」を「猶予」する(実行の期日を延ばして、実行しない状態にしておく)ことと、
「執行」する(実際にとりおこなう)こととは、同時には成り立たないのです。
 
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by yoridocoro | 2012-05-11 07:13 | 法律雑学