- 法律雑学 - ものごとの根拠を探ります.                   (やっしー)
by yoridocoro
S M T W T F S
1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30 31
カテゴリ
法律雑学
雑学
以前の記事
2016年 08月
2015年 09月
2015年 06月
2014年 09月
2014年 04月
2013年 09月
2013年 07月
2013年 05月
2013年 01月
2012年 12月
2012年 11月
2012年 06月
2012年 05月
2011年 11月
2011年 10月
2011年 08月
2011年 07月
2011年 06月
2011年 02月
2011年 01月
2010年 11月
2010年 10月
2010年 07月
2010年 05月
2010年 04月
2010年 03月
2010年 02月
2009年 12月
2009年 11月
2009年 09月
2009年 08月
2009年 07月
2009年 06月
2009年 05月
お気に入りブログ
学術系ブログの情報サイト
メモ帳
最新のトラックバック
ライフログ
検索
その他のジャンル
ファン
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧


<   2010年 07月 ( 2 )   > この月の画像一覧

事件はいつ確定するか

ここでは刑事事件について述べます。

裁判所の裁判がなされたとき、その内容がすぐ執行(実行)されるわけではありません。
事件は、控訴され高等裁判所で、また、上告され最高裁判所で争われることもあります。それはつまり、不服申立をしている間はその裁判内容が変わる可能性があるということです。
ということで、裁判は、確定すること(もう争えず、裁判内容が動かない状態となること)が大切です。
原則、裁判は、確定した後にこれを執行することになっています。(刑事訴訟法471条.)
(一審有罪のとき、まだ裁判中でこれから無罪となるかもしれないけど、「先に刑務所行っとけ」とはならない)

では、事件はいつ確定するのでしょうか。
上訴(上級裁判所の判断を求める不服申立)中はまだ確定しないわけですが、上訴するかどうか検討し考えるための期間(上訴提起期間)中もやはり確定しません。
上訴提起期間は、控訴・上告ともに14日間です。(刑事訴訟法373条、414条.)
http://bit.ly/rNYGRD
http://bit.ly/ud2DeD
上訴提起期間内に、被告人側からも検察官からも上訴の申立てがなされなかったら、その期間が経過することで裁判は確定します。

法は
「上訴の提起期間は、裁判が告知された日から進行する」としています。(刑事訴訟法358条.)
http://bit.ly/tp9RBJ
(上訴申立てがなかったとして)じゃあ、7月1日(水)に判決言渡しのとき、7月1日から14日まで14日間数えた後の、7月15日(水)になれば確定するかというと、そうではありません。
「期間の計算については...日、月又は年で計算するものは、初日を算入しない」(刑事訴訟法55条1項.)
http://bit.ly/vJKTU7
のとおり、初日である7月1日はカウントされないのです。
7月1日(水)に判決のとき、上訴申立てはその当日から可能になりますが、期間の計算ではその翌日から数え始め7月2日から15日まで14日間数えた後の、7月16日(木)(7月16日午前零時)に確定することになります。

なお、旧法での判例ですが
「上告提起期間は...裁判宣告の翌日より5日とすべきもの」
(大正13年4月26日大審院決定.)
として、上訴提起期間は裁判宣告の翌日から起算される旨示しているものがあります。
(当時は上告提起期間が5日間でした)

---
余談ですが、私的には、カレンダーをさす指をスライドさせつつ「ドン、ドン、パ」と心の中で言いながら確定日を確認しています(^^;
「判決のあった日の、次週の同じ曜日」「次々週の同じ曜日」「その右隣の日」という3つです。
 
[PR]
by yoridocoro | 2010-07-10 09:33 | 法律雑学

略式命令で科することのできる罰金の最高額

簡易裁判所は、検察官の請求により、公判を開かずに、略式命令で一定額以下の罰金又は科料を科することができます。(刑事訴訟法461条.)
起訴された被告人と裁判官は顔を合わせることなく、書面審理で裁判が行われるのです。

罰金であれば略式手続が使えるわけではなく、一定の範囲内に限られます。
高額の罰金としては、法人税法違反の事案で「罰金2億4000万円に処する」とした例があるように、
(平成18年5月25日さいたま地裁判決.)
http://www.courts.go.jp/search/jhsp0030?hanreiid=33489&hanreiKbn=04
億の位で罰金に処せられることがありますが、このような場合は略式命令によることはできず、公判廷での判決言渡しによることになります。

略式命令で科することのできる罰金の最高額は、そのときどきの情勢に応じ、引上げが行われてきました。

=====
昭和24年1月1日〜 5000円以下
 (刑事訴訟法461条1項. 昭和23年法律第131号.)
昭和24年2月1日〜 5万円以下
 (罰金等臨時措置法7条3項. 昭和23年法律第251号.)
昭和47年7月1日〜 20万円以下
 (罰金等臨時措置法7条3項. 昭和47年法律第61号.)
平成3年5月7日〜  50万円以下
 (刑事訴訟法461条. 平成3年法律第31号.)
平成18年5月28日〜 100万円以下
 (刑事訴訟法461条. 平成18年法律第36号.)
=====

振り返ると、だいぶ高くなったものです。

なお、平成3年5月7日の改正施行直前まで、刑事訴訟法461条には「五千円以下の罰金〜」と定められていました。
それは、刑事訴訟法461条の条文にある金額はそのままで、
上記の罰金等臨時措置法により「罰金及び科料の額等に関する特例」が定められているという構成であったからです。
平成3年5月7日の改正施行により、罰金等臨時措置法7条は削除され、本来の刑事訴訟法461条を読めば略式命令の最高額がわかるようになりました。
 
[PR]
by yoridocoro | 2010-07-08 02:17 | 法律雑学