- 法律雑学 - ものごとの根拠を探ります.                   (やっしー)
by yoridocoro
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法令における漢字使用等について

「法令における漢字使用等について」。
平成22年11月30日付けで内閣法制局長官決定が出ています。(PDF)
http://www.clb.go.jp/info/other/houreiniokerukanji.pdf
(URLは、内閣法制局のページ)
同じ日に内閣告示「常用漢字表」
http://www.bunka.go.jp/kokugo_nihongo/jyoyokanji_kokuji.html
が告示されたことに伴い、法律や政令(の条文)における漢字使用のルールを定めたものです。

上記平成22年決定の内容は多くの項目にわたりますが、これの感想として
「〜になった」「使わないことに」「なくなる」「漢字制限」などと書かれている方もいらっしゃるようです。
実際のところはどうでしょうか。
目にすることが多いと筆者が感じた言葉を取り上げてみます。

平成22年決定「法令における漢字使用等について」1・(6)では、こう掲げられています。
-----
次のものは,()の中に示すように取り扱うものとする。
 覊束(用いない。)
 欺罔(用いない。)
 懈怠(用いない。)
 牽連(用いない。「関連」を用いる。)
 踰越(用いない。)
-----

ここで、この決定(PDF)の末尾【注記】には、
「従前の…『法令用語改正要領』…及び昭和56年10月1日付け…『法令における漢字使用等について』は,平成22年11月30日付けで廃止されました。」
とあります。
ということは、従前の定めがあったわけですね。
そちらはどうだったのでしょうか。


「法令における漢字使用等について」と
「法令用語改正要領の一部改正について」。
昭和56年10月1日付けで内閣法制次長通知が出ています。
http://houmu.h-chosonkai.gr.jp/siryoukan/youjiyougokannkei/houreikannjisiyou.htm
(URLは、北海道町村会 法務支援室のページ)
https://www3.e-reikinet.jp/iwate-ken/d1w_reiki/356909600278000000MH/356909600278000000MH/356909600278000000MH_j.html
(URLは、岩手県法規集のページ)

昭和56年通知により改正された「法令用語改正要領」では、こう掲げられています。
-----
第3・(B)
次のことばは、似た意味の漢字を重ね合わせてしいてむずかしく作られているから、それぞれわかりやすい日常語に改める。
 欺罔、欺瞞→だます
 懈怠→怠り
 踰越→越える

第4・(C)
次のものは、それぞれ他の一定のことばにいいかえる。
 覊束→拘束
 牽連→関連
-----

昭和56年通知。平成22年決定と言い回しは異なりますが、言葉を他の言葉に「改める」「いいかえる」、すなわち「用いない」ことを示しています。

ここで取り上げた5つの言葉について言えば、遅くとも昭和56年10月1日の段階で、法令における漢字使用としては「用いない」旨が示されています。
平成22年になっていきなり制限が始まったわけではない、と言えるでしょう。

事実に基づかない主張は、説得力がないものと存じます。

 
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by yoridocoro | 2011-11-13 17:28 | 法律雑学
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