- 法律雑学 - ものごとの根拠を探ります.                   (やっしー)
by yoridocoro
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略式命令で科することのできる罰金の最高額

簡易裁判所は、検察官の請求により、公判を開かずに、略式命令で一定額以下の罰金又は科料を科することができます。(刑事訴訟法461条.)
起訴された被告人と裁判官は顔を合わせることなく、書面審理で裁判が行われるのです。

罰金であれば略式手続が使えるわけではなく、一定の範囲内に限られます。
高額の罰金としては、法人税法違反の事案で「罰金2億4000万円に処する」とした例があるように、
(平成18年5月25日さいたま地裁判決.)
http://www.courts.go.jp/search/jhsp0030?hanreiid=33489&hanreiKbn=04
億の位で罰金に処せられることがありますが、このような場合は略式命令によることはできず、公判廷での判決言渡しによることになります。

略式命令で科することのできる罰金の最高額は、そのときどきの情勢に応じ、引上げが行われてきました。

=====
昭和24年1月1日〜 5000円以下
 (刑事訴訟法461条1項. 昭和23年法律第131号.)
昭和24年2月1日〜 5万円以下
 (罰金等臨時措置法7条3項. 昭和23年法律第251号.)
昭和47年7月1日〜 20万円以下
 (罰金等臨時措置法7条3項. 昭和47年法律第61号.)
平成3年5月7日〜  50万円以下
 (刑事訴訟法461条. 平成3年法律第31号.)
平成18年5月28日〜 100万円以下
 (刑事訴訟法461条. 平成18年法律第36号.)
=====

振り返ると、だいぶ高くなったものです。

なお、平成3年5月7日の改正施行直前まで、刑事訴訟法461条には「五千円以下の罰金〜」と定められていました。
それは、刑事訴訟法461条の条文にある金額はそのままで、
上記の罰金等臨時措置法により「罰金及び科料の額等に関する特例」が定められているという構成であったからです。
平成3年5月7日の改正施行により、罰金等臨時措置法7条は削除され、本来の刑事訴訟法461条を読めば略式命令の最高額がわかるようになりました。
 
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by yoridocoro | 2010-07-08 02:17 | 法律雑学
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