- 法律雑学 - ものごとの根拠を探ります.                   (やっしー)
by yoridocoro
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アルコールが入っていれば「お酒」か

ビールや焼酎、日本酒がアルコールを含む「お酒」であることはもちろんですが、それら以外にも、アルコール入りの商品というのは多く見られます。
例えば、いわゆるドリンク剤、洋菓子などがありますね。
一般にはお酒でなさそうな商品でも、アルコールが含まれていれば「お酒」なのでしょうか。

広辞苑第5版では
 酒 :「アルコール分を含み、飲むと酔う飲料の総称」
 酒類:「日本の酒税法では、アルコール分一度以上の飲料」
とあります。

「日本の酒税法では」と出てきましたので、酒税法での定義を見てみますと
「この法律において「酒類」とは、アルコール分一度以上の飲料(薄めてアルコール分一度以上の飲料とすることができるもの...又は溶解してアルコール分一度以上の飲料とすることができる粉末状のものを含む。)をいう。」
となっています。(酒税法2条1項.)
要は、広辞苑の説明と同じく、「酒類」とはアルコール分一度以上の飲料をいう、ということになります。(「一度以上」というのは、容量パーセントが1%以上ということです。)

この「酒類」というのは、酒税を課する課税物件のことですから(酒税法1条.)、もとは税金関係の決まりごとではあるのですが、「酒類」は酒販免許を持つお店で買えることや、「酒類」の容器には「未成年者の飲酒は法律で禁止されている」旨表示されていることなどから、社会一般においても「酒類」=「お酒」と考えられているといえるでしょう。
なお、未成年者飲酒禁止法1条は、「満20年に至らざる者は酒類を飲用することを得ず」と定めていますが、ここでの「酒類」というのも、先に挙げた酒税法にいう「酒類」と同じ意味に解されています。(福祉犯捜査研究会『新版 注解福祉犯罪』117ページ.)


ここまでで、アルコールが含まれている飲料でも、「酒類」とそうでないものがあることが判ります。「アルコール分一度未満」であれば、「酒類」ではありません。
この区切りですが、果実の天然果汁中にも少量のアルコールは含まれていますから、単純にアルコールが含まれている・含まれていない、で区切ることはできないのでしょうね。
(みかん・バレンシアオレンジの天然果汁100g当たり、アルコール0.6gの検出例あり。
農林水産消費安全技術センター ウェブサイト
http://www.famic.go.jp/public_relations_magazine/kouhoushi/tokusyuukiji/newfood_watching/nf10.html

さて、実例を見てみます。
・ヤクルト「タフマン」は、清涼飲料水ですが、アルコール分0.9%が含まれています。
http://www.yakult.co.jp/products/item0059.html
・エーザイ「チョコラBBローヤル2」は、医薬部外品ですが、アルコール分0.98%以下(1瓶50mL中アルコール0.49mL以下)が含まれています。
http://www.chocola.com/product/lineup/bbroyal2.html

これらにはアルコールが含まれていますが、アルコール分一度未満(1%未満)ですから、「酒類」ではないわけです。
「酒類」ではないので、未成年者でも買ったり飲んだりできることになりますね。
実際、「チョコラBBローヤル2」の用法・用量には「成人(15歳以上)は、1日1回1瓶(50mL)を服用してください。」と記載があります。


もう一つ。洋菓子などはどうかという話ですが、ケーキやゼリーなどで洋酒を使用することはよくあり、
中にはアルコール含有量が1%を超えるものもあるようです。
(名古屋市消費生活センター ウェブサイト
http://www.seikatsu.city.nagoya.jp/test/shibai/ALCHOL.pdf
しかし、それが「酒類」(アルコール分一度以上の飲料)かというと、そうではありません。
「飲料」と「菓子」は違いますものね。
実例として、本日購入した
・「モンシェリ チェリー」は、チョコレート菓子ですが、アルコール分6.3%が含まれています。
これにはアルコールが相当に含まれていますが、「酒類」ではないわけです。


「酒類」ではない食品でも、アルコールを(多く)含むものがあります。どうぞご注意を。。
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by yoridocoro | 2010-03-07 18:37 | 法律雑学
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